動きのないアニメなんて、もはや落書きじゃん!
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jisakunobatorowa
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動きのないアニメなんて、もはや落書きじゃん!
「映画、見れるのかな…?」
長野原みおは舞台裏の機材を弄ったりしていた。
しかし彼女自身コンピューターを持っていないため、技術関連には少々疎い。
あれこれ適当に操作していると、偶然にも一本の映画が始まった。
それは「星のデデデ」という汚い絵のアニメーションだった。
しかし彼女自身コンピューターを持っていないため、技術関連には少々疎い。
あれこれ適当に操作していると、偶然にも一本の映画が始まった。
それは「星のデデデ」という汚い絵のアニメーションだった。
「この人いつまで寝てんだ…。無理矢理起こすのもよくないし、見て待ってようか」
彼女たちがいる映画館。
単に映画館とは言っても、座席やサービスがとくに充実しているわけではなかった。
どこかの田舎にありそうな、小さな劇場のような感じである。
この古い小さな映画館が、どう殺し合いに影響するのか見当もつかない。
単に映画館とは言っても、座席やサービスがとくに充実しているわけではなかった。
どこかの田舎にありそうな、小さな劇場のような感じである。
この古い小さな映画館が、どう殺し合いに影響するのか見当もつかない。
やがてアニメが終わった。
「あー、うん。完全にアウトだよっ!!!」
その一言がそのアニメの全てを表していた。
今までずっと黙って見ていたが、我慢の限界だった。
仮にもみお先生は漫画家なので。
今までずっと黙って見ていたが、我慢の限界だった。
仮にもみお先生は漫画家なので。
どうやらOPで全てを出し切ったようであり、本編の作画はひどいものだった。
小学生でも書ける絵のレベル、さらにアニメというより静止画だ。
それに声優も棒読み、挙げ句の果てにはアテレコの会話が聞こえていた。
後半はどうでも良くなったのか、絵コンテのまま放映され、最後はただの落書きになっていた。
放送事故。そんな言葉がみおの脳裏に浮かぶ。
小学生でも書ける絵のレベル、さらにアニメというより静止画だ。
それに声優も棒読み、挙げ句の果てにはアテレコの会話が聞こえていた。
後半はどうでも良くなったのか、絵コンテのまま放映され、最後はただの落書きになっていた。
放送事故。そんな言葉がみおの脳裏に浮かぶ。
「そう?わたしはちょっと面白いと思ったけど」
「んなわけあるかー!!意味わかんないし!!監督は泣いて馬謖を斬れよ!!!
…っていつから起きてたんだ」
「オープニングのところ、かな」
「最初かよ!」
「んなわけあるかー!!意味わかんないし!!監督は泣いて馬謖を斬れよ!!!
…っていつから起きてたんだ」
「オープニングのところ、かな」
「最初かよ!」
平野秋子は、眠そうな目をこすりながら、うーんと伸びをする。
「あぁ、わたしは平野秋子。何とでも呼んでくれていいよ。えーと…」
「長野原みおです。んーじゃああきちゃん。流石に路上で倒れるように寝るのはどうかしてると思う」
「あはは、日々の研究で疲れちゃっててね。寝不足だったのが原因?とりあえずありがとうねー」
「長野原みおです。んーじゃああきちゃん。流石に路上で倒れるように寝るのはどうかしてると思う」
「あはは、日々の研究で疲れちゃっててね。寝不足だったのが原因?とりあえずありがとうねー」
みおはドン引きしながら話を聞く。
眠いからっていきなり寝たり、このひでぇアニメを面白いと言ったり、自分とは合わないなぁと思った。
とはいえ、危害を加えたりするなんてことはないから、簡単な情報交換をすることになった。
眠いからっていきなり寝たり、このひでぇアニメを面白いと言ったり、自分とは合わないなぁと思った。
とはいえ、危害を加えたりするなんてことはないから、簡単な情報交換をすることになった。
「私の知り合いはこの二人。そっちはどう?」
「んー。知り合いはいないかな。でもなんか見たことある名前があるのは気のせい?」
「なにそれ?」
「頭の中に記憶がうっすらとあるんだけど、それが何なのかってのが思い出せないの。
絶対知ってると思うんだけど…」
「んー。知り合いはいないかな。でもなんか見たことある名前があるのは気のせい?」
「なにそれ?」
「頭の中に記憶がうっすらとあるんだけど、それが何なのかってのが思い出せないの。
絶対知ってると思うんだけど…」
秋子はおかしいなーと疑問符を浮かべる。
もちろん知らない名前が大半を占めているが、中には知っているような気がするものが含まれているはず。
それが何故か思い出すことができないのだ。
もちろん知らない名前が大半を占めているが、中には知っているような気がするものが含まれているはず。
それが何故か思い出すことができないのだ。
「あ、ちょっと待って」
秋子は何かを思い出したようにアニメを巻き戻す。
「え!?また見るの!?もういいよ!」
「いいから」
「いいから」
そして映画はとあるワンシーンを映し出す。
わりと最初の、ピンクの魔獣がたくさんのヒツジを吸い込むシーンだ。
わりと最初の、ピンクの魔獣がたくさんのヒツジを吸い込むシーンだ。
『ひどいわ、魔獣がカービィになってる!』
『デデデのやつ、全部作り直したんだ!』
『へへへ、正義の味方はあくまで陛下でゲスよ~』
『待てぇ~い、ピンクの悪魔カービィめー』
『デデデのやつ、全部作り直したんだ!』
『へへへ、正義の味方はあくまで陛下でゲスよ~』
『待てぇ~い、ピンクの悪魔カービィめー』
「そこ!」
秋子は映画を停止させ、名簿を開いた。
「見て。この名前、『カービィ』ってあるわ」
「あ、ほんとだ。でもそれがどうしたの?」
「単なる偶然かもしれないけど、あの魔獣って呼ばれてるのが、この殺し合いにいる可能性があるよね」
「あ、ほんとだ。でもそれがどうしたの?」
「単なる偶然かもしれないけど、あの魔獣って呼ばれてるのが、この殺し合いにいる可能性があるよね」
真剣そうに語る秋子を見て、みおはどう反応していいかわからなかった。
「ないない!あんなの、いるわけないじゃーん。だってアニメだよ?
偶然偶然。考えすぎだよ」
「やっぱりそうかな。偶然だといいね…まぁいいかどうかは分からないけど」
偶然偶然。考えすぎだよ」
「やっぱりそうかな。偶然だといいね…まぁいいかどうかは分からないけど」
そんなことあるはずない、と秋子は自分に言い聞かせて何も考えないことにする。
それができれば苦労しなかった。
それができれば苦労しなかった。
(これは…夢?それとも本当に起こってるの?
この首輪の感触…夢なんかじゃ…。
それにあのドラえもんってのも見たことあるような…)
この首輪の感触…夢なんかじゃ…。
それにあのドラえもんってのも見たことあるような…)
「ちょっと館内回ってくるね。役に立ちそうなものとかあったら持ってくるから。
お腹空いてない?
「あー、ホットドックとかポップコーンとかあったら欲しいな」
「分かった」
お腹空いてない?
「あー、ホットドックとかポップコーンとかあったら欲しいな」
「分かった」
秋子はシアターを出ると、機材の多くがある管理室に向かった。
射影機や照明、スピーカーなどが並ぶラインナップから、目的のものを見つけた。
射影機や照明、スピーカーなどが並ぶラインナップから、目的のものを見つけた。
「あった…」
それはノートパソコン。型は古いがちゃんと起動するようだ。
それなりの人が使っていたのか、ある程度の必要なアプリケーションは入っている。
容量も結構余っていて、動作も軽い。これはありがたい。
それなりの人が使っていたのか、ある程度の必要なアプリケーションは入っている。
容量も結構余っていて、動作も軽い。これはありがたい。
(インターネットには…繋がらない、か。
当然といえば当然よね。だってここは殺し合いの場。それに島だし)
当然といえば当然よね。だってここは殺し合いの場。それに島だし)
ないものを強請っても仕方ない。
秋子にとって情報関連は得意分野。
貴重なパソコンが手に入っただけでも収穫は十分だ。
秋子にとって情報関連は得意分野。
貴重なパソコンが手に入っただけでも収穫は十分だ。
(さて、もうここはいいね。
バーガーショップでなんか取ってこようっと)
バーガーショップでなんか取ってこようっと)
先はまだまだ長い。
しかし、ここで確実に一歩踏み出すことができたと言えよう。
しかし、ここで確実に一歩踏み出すことができたと言えよう。
【D-3/1日目・早朝】
【長野原みお@日常】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品、不明1~3
[思考・状況]0:ゲームから脱出
1:…すごいアニメだ。
2:あきちゃんはどうなんだろう
※アニメ本編最終話より参戦。
【長野原みお@日常】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品、不明1~3
[思考・状況]0:ゲームから脱出
1:…すごいアニメだ。
2:あきちゃんはどうなんだろう
※アニメ本編最終話より参戦。
【平野秋子@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:ノートパソコン@現地調達
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:殺し合いはしない
1:パソコンGET
2:知ってるような知らないような…?
3:何かないかなー
4:カービィを警戒
[状態]:健康
[装備]:ノートパソコン@現地調達
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:殺し合いはしない
1:パソコンGET
2:知ってるような知らないような…?
3:何かないかなー
4:カービィを警戒
【ノートパソコン@現地調達】
パソコンとは、あなたが今見ている液晶のこと。
パロロワではマーダーの手に渡ってしまうことが多いそうな。
パソコンとは、あなたが今見ている液晶のこと。
パロロワではマーダーの手に渡ってしまうことが多いそうな。
No.056:傭兵(シスター) | 時系列順 | No.058:さすがにサムライは格が違った |
No.027:旅立ちの夜に | 長野原みお | No.068:異教徒はそれをまた沢山のトレーナーに布教しようとする |
No.027:旅立ちの夜に | 平乃明子 | No.068:異教徒はそれをまた沢山のトレーナーに布教しようとする |