「くらべっこ」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY




クローバーの四人はダンスレッスンの後、シャワーを浴びて着替え中。

ミユキが手配してくれたスタジオはシャワーは二つしかない。
まずせつなと祈里。今はラブと美希が使っている。
そして、ロッカールームでの事。


「ねえ。せつなちゃん、ちょっといい?」


むにゅっ!!


「へ?ちょっ!!ーー何っ?!」


むにゅっ!むにゅっ!むにゅっ!
祈里がせつなの胸をブラの上から無遠慮なまでに揉みしだく。
今にもブラの中まで手を突っ込みそうな勢いだ。


「ちょっ、ちょっと!ブッキー!!」

「やっぱり!」

「何がっ!?」

「感触がね!全然違うのっ!」

「…………は?」


祈里は両手でせつなの胸を鷲掴みにしながら、キリッとばかりに顔を上げる。


「前から思ってたのね。せつなちゃんのおっぱいってさ、
こう、おっきいんだけどプルンとした感じって言うの?
なんかね、わたしとは違うなぁって!
どこがどうって上手く言えないんだけどさ……」


軽く興奮気味にまくし立てる祈里。
要するに、触って見たかった…と言う事らしい。


「……そ、そんなに違う?」
胸なんて、大きさ以外そんなに違いなんてあるものなの?


「違うんだって!ほら、わたしの触って見て!」

「…う、うん。じゃあ…。」

何でこんな事に?と思わないでもなかったが、取り敢えず
祈里のパステルイエローのブラに包まれた膨らみに手を伸ばす。


(でも、ホント大きいわよね。私も結構ある方みたいだけど、これはすごいわ……)


ふにっ!


「あっ!」

「ね?」

「……うん。すごく、柔らかい…。」

「そーなの。せつなちゃんのおっぱいはさ、
柔らかいけどみっちり詰まってるって言うか…。
弾力があるんだよね。」

「ブッキーは…、何かふわふわしてる。」

「つきたてのお餅みたいだよ。せつなちゃんのおっぱい。
モチモチしててあったかい……。」

「これ、何だろう……?あっ!」
せつなはこの間ラブと食べたシフォンケーキを思い出した。
ふんわり柔らかいのにコシのある感触がそっくりだ。

「はぁ~。なるほど。わたしはスポンジ系。せつなちゃんはお餅系って訳ね。」

「ね、美希は?わざわざ私の触りに来るって事は、
美希もブッキーみたいな感じ?」

「そーなの。だいぶちっちゃいけど。ラブちゃんは?」

「ラブも私と同じ系統かしら。でも最近あんまり触ると痛がるのよ。
芯があるって言うか、この頃急に大きくなってきたのよね。」

「カップいくつ?美希ちゃんはAだけど。」

「Aってほとんどペッタンコじゃないの?」

「それがそーでもないの。アレはアレでなかなか……」





「ちょっと………ブッキー……」
「…………せつな……」


シャワーから帰って来たラブと美希が目にしたのは、
半裸でお互いの胸をまさぐり合う自分達の恋人の姿。
この子達は一体何を……。
思考停止しかけている二人のを見て、きょとんとするせつなと祈里。
そしてせつなは急に目をキラキラと輝かせて美希に迫って来た。
その顔に浮かんでいるのは純真な好奇心。
しかし、美希にはそんな事は理解出来るはずもなく…。


「美希!ちょっといい?」


言うが早いか、せつなは美希のTシャツを捲り上げ、その小ぶりな乳房を
手のひらで包み込む。


「!!ちょーーーっ!ちょっ!ちょっ!何なのよ?!」

「……ブッキー、ブラの上からじゃ分からないわ…。」

「あー…。美希ちゃん、ちっちゃいから……。
あっ、ラブちゃん、いい?」
祈里は地蔵の様に固まっているラブの胸元に、遠慮なく手を突っ込む。


「ふぇっ!?ーーー何何何何?」

「ホント!せつなちゃん系?ぷりぷりしてる!」

「ちょっと、ブッキー!イタイイタイ!!」



ゴツン!!!と鈍い音がして、せつなと祈里は頭を抱えてうずくまった。
ゲンコツを落とされたのだ。



「………つまり、胸の触り心地について研究し合っていた、と?」

「…ハイ。」
「その通りです。」

「まあまあ、美希たん。何も変なコトしてたワケじゃないんだし……」

「じゅーーっぶん、変でしょっ?!」


せつなと祈里は美希の前に正座させられ、ラブは美希の剣幕にヒッ!と
首を竦める。



(しかも、何?ブラの上からじゃ分からないって!)

「あー、でもさ美希たん。あたしもちょーっと興味あるかな~?なんて?」

「はあ?」

「イヤ、美希たんは気にならない?
ねぇ、そんなに違った?」

ラブがせつな、祈里に話を振るとコクコクコク!と二人が頷く。


「何よ、触りたいワケ?ブッキーの。」

「ホラ、美希たんもせつな触っていいからさ!」

「ちょっと、ラブ!何勝手に……」

「「黙んなさい!」」


ラブと美希は目配せして、せーの!とばかりに目の前の二人に手を伸ばす。


「わはっ!何コレ?」

「あんっ!ラブちゃん、くすぐったい!」

「ちょっと美希!ブラの中まで触んないで!!」

「せつながブラの上からじゃ分からないって言ったんじゃない!」

「それは大きさのせいでしょっ?!」




そして、引きつった声が少女達の狂乱を遮った。


「………あなた達……何やってるの……?」


ほとんど下着だけの姿で息も荒く胸を触り合う四人の後輩を前に、
立ち尽くすしかないミユキ。

そんなミユキを見て、四人の小悪魔は申し合わせた訳でもないのに
同時にニヤリと口角を上げる。


「ミユキさぁん。ちょっといいですかあ?」


語尾にハートを付けたラブが代表でミユキに魔の手を伸ばす。
最終更新:2013年02月16日 20:08