「とりかえっこ」/◆BVjx9JFTno




寝息が、重なっている。

美希たんの部屋。

お母さんが仕事関係の旅行に
行っているので、美希たんの家で
お泊まり会になった。

せつなとブッキーは
ぐっすり眠っている。

体を起こす。

もうひとつの、起きる影。

寝る前、美希たんとお互いのことを
話してるうちに、エッチな話になった。

美希たんの愛撫で、
悦ぶブッキーの姿。

あたしも、さわってみたい。


あたしと美希たんの心の中に、
悪だくみが生まれた。


とりかえっこ。



美希たんと、寝ている位置を
交代する。

ブッキーの寝顔が、
すぐそばにあった。

たわわな胸が、
パジャマを押し上げている。

裾がめくれ、かわいい
おへそが見えている。

ペロッと、なめる。

ぴくんと、ブッキーの体がふるえた。

パジャマの裾から手を入れ、
ブッキーの胸を、わしづかみにする。

手に入りきらないほどの、
たっぷりとした胸。

揉んだり、揺らしたりしながら
感触を楽しむ。

たまんない。

あたしの内腿に、
しずくが垂れる感触があった。




ブッキーの目が、
ぱちりと開いた。

「ちょっ...!ラブちゃ...んん」

唇で塞ぐ。

「んん!...んーっ!」


「ブッキー、あたしとじゃイヤ?」
「ラブちゃん...どうして...」

「だって、あたしもブッキー食べたくなったんだもん」
「でも、私には美希ちゃんが...」

「ほら...」

あたしとブッキーが視線を移した先には
同じように、せつなの唇を塞いでいる
美希たんの姿があった。

「...どして...?」

せつなの声が聞こえる。

「でも、体は反応してるわよ、せつな」

美希たんの指が、せつなの乳首を
優しく弾いている。

パジャマを突き抜けそうなほど、
そこは硬く尖っていた。

あたしの心に、
チクリと痛む感覚があった。




かき消すように、ブッキーのパジャマを
たくし上げ、胸に舌を這わせる。

ブッキーの乳首も、硬く立ち上がり、
あたしの舌の上で、ころころと転がる。

「やああん...やめて...ラブちゃん...!」
「でも、ブッキー気持ちよさそうだよ」

「違っ...あうっ!」
「ほらぁ...」

下着の中に滑り込んだあたしの右手は、
茂みの奥にある泉を感じていた。

「美希たん、見てるよ...」
「いや...!いや...!」

激しく首を振るブッキー。
それに反して、右手にはいっそうあふれる感覚。

中指を、入れる。

「ああああっ!」
「ブッキーの感じてる顔、かわいい...」


ちらっと、美希たんの方を見る。

歯を食いしばって、美希たんの愛撫に
耐えているせつな。

せつなの足の間でうごめく、美希たんの手。
蜜が跳ねる音が大きくなっている。

何よ。

誰でもいいの?



ブッキーの中に入れた指を、
途中で上に曲げ、上の壁を擦る。

「あっ!あっ!ああん!」

ブッキーの腰が跳ねる。

もう片方の手で、胸を激しく揉みしだき、
唇を舌で舐る。

「イキそうなの?ブッキー...」

「いや...いや...!」

「くっ...あああん!」

聞こえてくるせつなの喘ぎ声が、
大きくなった。

えっ...

せつな、イっちゃうの...?

ブッキーの中が、
激しく収縮した。

「美希ちゃん!ごめんなさい!ごめんなさい!」

ブッキーが、顔を覆いながら
腰を激しくくねらせ、3回ほど大きく跳ねた。



せつなを見る。

乳首を吸われながら、中を激しく
美希にかき回されている。

「せつな...かわいいわ」
「いや...そんなにされると...もう...!」

「ほら、ラブも見てるわよ...」
「ああっ...!いや!ラブ!見ないで!見ないで!」

せつなの体が弓なりに反り、
大きく痙攣した。

あたしのほおを、
涙が流れている。

せつなが、あたし以外の人に。

あたしだけの、せつなじゃ
なくなった。

とりかえっこ、って
軽く始めたけど、

あたしが、人のものを
取るだけじゃ、なかった。

あたしのものも、
人に、とられた。



後悔。

嫉妬。

興奮。

心の中が、めちゃくちゃだ。


ブッキーが、顔を覆って
すすり泣いている。

美希たんが、ブッキーを見ながら
泣いている。

せつなが、あたしから目をそらして
泣いている。


4人のすすり泣きが
薄闇の中で響いている。

「...ごめんなさい!祈里!」
「...ごめん!せつな!」

美希たんとあたしは
同時に声をあげ、お互いの
隣に場所を移した。


「ひどいよ...美希ちゃん」
ブッキーの泣きじゃくる声が聞こえる。

「ラブ...こんなのないわ...」
「悪いのはあたしだよ!ホントにごめん!」

すすり泣くせつなを、
ぎゅっと抱きしめる。

「せつなは、あたしのだよ!」


美希たんも、ブッキーを
泣きながら抱きしめている。

「祈里は、アタシのだから!」



「せつな!」
「ラブ!」

「祈里!」
「美希ちゃん!」

泣きながら、夢中でお互いの唇を
吸い合った。


何もかも忘れるように、
夢中で、愛し合った。

声を抑えることもなく、ひたすら
お互いの体をまさぐった。

いつもより、強く。
いつもより、深く。


お互いの中で、激しく指が
かき回される。

猛烈な興奮の中、あたしは
せつなの顔を見つめる。

せつなも目を開き、あたしを見つめる。

「いっしょに...ラブ...!」
「うん...いっしょだよ!」

あたしとせつなは、お互いの目を
見つめ合いながら、激しく跳ねて頂点に達した。

「祈里!アタシもう!」
「美希ちゃん!一緒に!」

美希たんとブッキーも、お互いのを
激しく擦り合わせながら達している。

お互いを寝取られた刺激からか、
興奮がおさまることはなかった。

あたし達は、汗だくになって
もう何度目か忘れるほど、体を跳ねさせた。


外が見えないほど、ガラスが曇っている。
むせ返るような熱気と、匂い。


「...ちょっと、クセになるかも」


言った途端、あたしの頭に
3つのゲンコツが落ちた。


複数8は、その後のーー
最終更新:2013年02月16日 19:56