「再会の夜」/◆BVjx9JFTno




少し熱めのシャワーを、
頭から浴びる。


火が灯ったように、
体が熱を帯びる。



ほとんど休みの日がなかった私を見かねてか、
半ば強引に、四つ葉町でのお休みを決められた。



ラブの部屋の鏡を通して、
手紙を送った。


喜ぶあまり飛び跳ね過ぎて、
ベッドの角に足をぶつけている。


思わず、笑みがこぼれる。



ラブのことは、鏡を通して
ずっと見ていた。



目覚ましを何個もセットして、
一生懸命、早起きしていること。


頭を抱えながら、勉強も
頑張っていること。


ダンスの練習も、部屋で
こつこつやっていること。




そして、時々、私の名前を呼びながら
ひとりで、していること。




四つ葉町に、帰ってきた。
懐かしい顔が、揃っている。


全速力で駈け寄ってきたラブに、
そのままの勢いで抱きしめられる。


倒れそうになる体を、
何とか支える。


首に回された腕。


私を呼ぶ声。


髪の匂い。


ずっと、会いたかった。


抱きしめ返す腕に、力が入る。



もうひとつの感情が、
頭をもたげる。



疼き。




みんなの後ろを、
ゆっくり歩く。


交わしているのは、
たわいのない会話。



指を絡めて、繋いだ手。


手のひらを離し、ラブの親指が
私の手のひらで円を描く。


もうひとつの、
ラブの気持ち。


体に、じわりと
痺れが走る。



ボーリング場で、
ドーナツカフェで、
食卓で。


絶えず、触れあう手。


指を通して、伝わる思い。



我慢、できないよ。




一緒にお風呂に入ろうとするラブを、
必死で食い止めた。


止められる、自信がない。



ゆっくり、ひとりで
お風呂に入る。



体が熱いのは、
シャワーのせいだけじゃない。



全身、くまなく泡をたて、
きれいに、きれいに洗う。


髪のトリートメントも、
念入りにする。



湯上がりにドライヤーを当てると、
さらりとした髪が、いい香りを纏う。



私の部屋は、
何も変わっていない。


ベッドに腰を下ろし、
髪をきれいに梳かす。




電気を消す。


胸の鼓動が、一気に高まる。


肌が、粟立つ。


全身が、待ちわびるかのように
細かく震える。




ノックの音に、体が震える。


すでに感じる、
あふれる感覚。



上気して、潤んだ瞳のラブを
迎え入れ、今度は私が抱きしめる。


ぎゅっと、力を入れる。


ラブの匂い。


胸いっぱいに、吸い込む。



首すじに、ラブの唇が触れる。


私も、ラブの首すじに唇を寄せる。



唇を這わせながら、
荒くなる、鼓動と吐息。


歯が当たりそうな勢いで、
唇を押しつけ合う。


鼻から漏れた息が、
顔に吹きかかる。


角度を変えながら、
何度も唇を重ねる。


お互いの、梳かしたばかりの髪を
両手でくしゃくしゃと乱す。



もつれあうように、
ベッドに倒れ込む。


もどかしい手つきで、
お互いのパジャマをはだける。




お互いの全身で、
触れあう。


屹立した乳首。


たっぷりとうるおった、
敏感な部分。


擦れあわせる度に、体が
ぶつかりそうなほど跳ねる。


たまらずに、漏れる声。



中で、かき回しながら、


蜜に舌を埋めながら、


お互いの名前だけ、
呼び合う。



お互いに、体を波打たせて
甘い頂点を味わう。


鎮めるような優しい愛撫のなか、
軽い眠りに、吸い込まれる。



何度も、繰り返す。




まどろみから覚めると、
朝の光が差し込んでいた。


目の前で、寝息を
立てている、ラブの顔。


満たされた、幸せな表情。


その瞳が、
ゆっくりと開く。


「...おはよう、せつな」



激しく乱れた自分を思い出し、
思わずラブに背中を向けた。


くすっと笑ったラブに、
後ろから抱きしめられる。


思わず、体を震わせた。



背中に、何度も、
ゆっくりと唇が触れる。



少しくすぐったい感触のなか、
心の奥まで届く、ラブの想い。


寝返りを打ち、私もラブのほおに
長い時間、唇を押しつけた。



私の想いも、同じだからね。