プリキュア ドリームスターズ Ver.0.9 -Quartet Branche- お花見をしよう




「あ…あれ!」
 なぎさが天を指さした。薄暗く曇った空に、突然、白い点が現れた。
 点は少しずつ大きくなる。それはドレスだった。
「エコー」
「リズム!」
 影はもうニつ。
「ほのか!」
「舞!」
 キュアミューズがキュアモジューレを吹く。やわらかな音とともにたくさんの音符が飛び散り、落ちて来る四人の体を支えた。
「ほのか…ほのか!」
「舞ー!!」
 なぎさと咲がふたりをハグする。
 ふたりの姿はもうプリキュアではなかった。やはり、あれはいつもの変身ではない、ということだった。ほのかが決着を急いだのはその不安があったからだが、当たっていたようだった。キュアエコーとキュアリズムは自分で変身を解いた。そして、ふっと息をついた。

「烏天狗はどうなったの?」
 再会の感激が収まった頃、咲が言った。
「多分、浄化はできてないんじゃないかな…」
「あたしたち、追い出された、っていう感じだと思うわ」
 舞が言うとほのかが額いた。
「また何かしようとする、ってこと?」
「じゃ、みんなに知らせなきゃ」
 響とエレンが慌てる。と、なぎさが手を上げた。
「はいはいはい、あたしにいいアイディアがある」
「なに?」
「みんなでお花見をしよう!」
 ほのかがため息をつく。アコも肩をすくめた。
「なによ。あたしは、みんなに大事なことを知らせようと思って」
「はいはい」
 咲がなだめるように肩を叩く。
「そもそも、みんなでお花見をする計画は前からあったんだから、改めて提案することじゃないでしょ」
「こんな事件があったからみんな忘れてるかと思って…」
「俺たちが集まろうなんて大事なこと忘れるはずないだろう」
「なぎさが大雑把だからってほかのみんなも大雑把だと思うのは間違いメポ」
 グレルが言うとなぎさは更に体を小さくしたが、メップルに対しては大声で反論していた。
 あゆみはそれをニコニコと見ていたが、ほのかと舞が近づいて顔を寄せてきた。
「なんですか?」
 一応、気にして小さな声で聞いてみる。
「キュアホワイ卜に変身できたことは、なぎさには内緒ね」
「キュアイーグレッ卜もお願い」
「どうしてですか?」
「やきもちでへそを曲げそうな人がいるから」
「ハートフル・ハーモニーもね」
 奏も加わる。
「…あぁ」
 それはきっと、心配した上でのことだろうが、確かに、わざわざ言うことでもなかった。
「わかりました」
「私たち、ホワイ卜・プリキュアだけの秘密ね」
「はい」
 四人で笑いあう。
「あー、ほのか、あたしの悪口言ってるでしよ!」
 なぎさが矛先を変えた。
 四人が苦笑すると、なぎさの口調はヒー卜アップした。
 これは確かに、四人だけの秘密にするべきだ、とあゆみは思った。