ふたりのプリンセス/ドキドキ猫キュア




トワ「・・・」

みなみ「・・・ 」

ふたりは一言もしゃべらず バスの中にいる。こんな時はるかやきららならどうするのだろうか・・・気まずい空気の中みなみは戸惑っていた。

そもそも何故こんな状況なったのかというと・・・ この前の夢ヶ浜ニコニコツアーのやり直しをしようということだったのだが きららは急な仕事が出来てこれなくなり、更に運の悪い事にはるかは風を引いてダウンしてしまい ゆいちゃんがその看病をしている。

本当なら中止になるべきだったのだが
きらら「こんな機会めったにないんだし、せっかくだから二人っきりでニコニコツアー行っちゃえば(笑)」と、きららに提案され そしてはるかに トワちゃんの事おねがいしますと死にそうな顔で頼まれてしまい、結局二人でツアーに行く事になったのである。

しかし、引き受けたはいいものの、こういう事に不慣れなみなみはどうしていいか分からず困っていた。そんなに長くはないバスの時間もこうしていると長く感じる・・・そう思っていると とうとうトワのほうから口が開いた。

トワ「あの・・・」

みなみ「何?」

トワ「今日はどちらに行くのでしょうか?」

みなみ「トワさんの行きたい所に行っていいのよ(微笑)」

トワ「わたくしはこの町の事をよく知らないので お任せしますわ」

みなみ「そ、そう・・・」

そこで会話は終わり また無言の時間になる そうこうする内にバスが到着した。

歩いている間も会話はなく、無意識の内に少し間を開けて歩く二人。何か話さなくては そう思い みなみはトワに声をかけます。

みなみ「学校はもう慣れた?」

トワ「きららやはるかのおかげでなんとか生活は出来ているけれど、まだこちらの世界の事は分からない事だらけで・・・」

みなみ「少しずつ慣れていけばいいのよ。」

トワ「はい。・・・」

みなみ「・・・」

トワ「・・・」

そしてまた無言になる。これ以上話題はなく 行く宛もなく ただ歩いているだけの二人。



トワ「あれはなんですか?」

ある建物を指差して言うトワ。

みなみ「あれは映画館よ」

トワ「映画館?」

みなみ「この世界の娯楽の1つと言ったら分かるかしら」

トワ「娯楽・・・音楽や劇のようなものでしょうか?」

みなみ「そうね・・・実際に見てみれば分かると思うわ。」

二人は映画館に入りました。

みなみ「・・・」

トワ「どうかなさったのですか?」

みなみ「いいえ、なんでもないのよ」

みなみは後悔しました。気になったものはないかと トワに選ばせた結果 よりによっていかにも怖そうなホラー映画を選んで来たのです。みなみはお化けが苦手でした・・・しかし、トワをがっかりさせてはいけないと みなみは我慢しました。

みなみ《・・・た、耐えるのよ私・・・泣いちゃだめ><》

頑張って恐怖と戦うみなみ 悲鳴をあげそうなのを必死で耐えていました。

みなみ《・・・助けてはるか><》

ギュッ!

みなみ「トワさん?」

もうほとんど限界まで達してるみなみさん。ふとトワの様子を見てみると・・・

トワ《・・・(泣)》ガクガクブルブル

なんとトワもまけず劣らず尋常じゃないくらい震えていました。

みなみ「・・・」

トワ「・・・><」

映画を見終わってもまだ恐怖感が消えないトワ。みなみも同じです。

みなみ「・・・もしかしてトワさんも苦手なの?お化け」

トワ「怖い話だと分かっていたらあんなもの選びませんでしたわ><・・・あなたも苦手だったのですか?」

みなみ「ええ・・・お化けだけはどうしてもだめなの」

トワ「それは悪い事をしてしまいましたわ・・・」

みなみ「いいのよ、私なら大丈夫だから」

トワ「それにしても・・・あんな大きな絵が自在に動くなんて不思議ですわ」

みなみ「トワさん・・・あれは絵ではなくスクリーンっていうのよ。テレビは御存じかしら?」

トワ「寮にあった色んなものが映る不思議な箱の事ですわね♪」

みなみ「・・・・・・」

トワの勘違いに呆気にとられているみなみ。

トワ「どうかなさいましたか?」

みなみ「いえ、何でもないわ」

トワ「・・・・・・」

みなみ「トワさん?」

トワ「・・・はっ!?な、何でもありませんわ」

あるものをじっと見ていたトワ。はっとして視線をこちらにもどしました。

みなみ「少しあの店で休憩しましょうか(笑)」

そう言ってみなみはトワとあんみつ屋に入ります。



みなみ「意外ね トワさんがあんみつ好きなんて」

トワ「この前、学園長先生と一緒に来た時に初めて食べて 美味しくて・・・」

みなみ「そう言えば学園長先生と一緒だったわね。」

トワ「あの時、独り飛び出したものの、この世界の事が分からず 落ちこんでいたわたくしに優しく声を掛けてくれたのです。」

みなみ「そうだったのね」

トワ「先生は言ってましたわ。お腹が空くと動けないように心も空っぽだと何も出来ないと。わたくしは先生とはるかに救われました。慣れない学園生活を助けてくれるきらら、そしてこんなわたくしに付き合ってくれるみなみ みんなわたくしに優しくしてくれて・・・温かくて・・・わたくしはとても嬉しいのです(涙)」

思わず涙を流すトワ

みなみ「トワさん・・・」

トワ「あら?可笑しいですわね (涙)」

みなみ「涙は嬉しい時にも出るのよ(微笑)」

トワ「と、とにかく!ホープキングダムを救うその日まで プリンセスプリキュアとして 温かいものをわたくしに沢山くれたみんなの為にも頑張っていきたいです。」

みなみ「ふふふ・・・本当にトワさんって真面目なのね (笑)」

トワ「わ、わたくしはそんなつもりは・・・ただプリンセスとしてしっかりしないといけないと思っているだけで(汗)」

戸惑い 顔を赤らめるトワ。その様子を可愛いとみなみは思いました。

みなみ「そう言えば初めて名前を呼んでくれたわね(微笑)」

トワ「わたくしったらなんて失礼な・・・歳上の方に向かって呼び捨てなどと」

みなみと呼んでしまった事に慌てるトワ。しかし、みなみは嬉しそうに言います。

みなみ「いいのよ。これからもみなみって呼んでくれて構わないわ♪」

トワ「・・・それならわたくしの事もトワと・・・」

恥ずかしそうにお願いするトワ

みなみ「ええ。勿論いいわよ 今後とも宜しくねトワ♪」

トワ「はい♪こちらこそ宜しくですわ みなみ(微笑)」

みなみは快く了解します。トワはとても嬉しそうでした。

トワ「この世界のプリンセスとお近づきなれて光栄ですわ」

みなみ「え?」

トワの唐突な発言に驚くみなみ。不思議そうな顔しながらトワは言います

トワ「みなみはあの学園のプリンセスなのでしょう? みんな言ってましたわよ。」

みなみ「ふふふ(笑)トワ それはみんなが私を勝手にそう呼んでいるだけで 私は本当のプリンセスな訳ではないのよ 」

状況を理解してみなみがトワに説明します。

トワ「そうなのですか!?でもきっと みなみがプリンセスに相応しい人だからこそ きっとみんなそう呼ぶんですわ♪」

みなみ「私なんて トワに比べたらまだまだよ(苦笑)」

トワ「わたくしだってプリンセスとしてはまだまだ未熟ですわよ」

みなみ「あら♪でも学園では随分と注目を浴びているみたいだけど(笑) 」

トワ「み、みんな褒めすぎなんですわ(照)」

トワは恥ずかしそうに頬を染めます

みなみ「(笑)」

トワ「そ、そんな事より!もう十分休みましたし・・・次は何処へいきましょうか?」

慌てて話題を変えるトワ

みなみ「そうね・・・トワは何処へ行きたい?」

トワ「わたくしは みなみの好きな場所に行きたいですわ」

みなみ「私の好きな場所?」

トワ「はい♪」



トワ「・・・潮風が気持ちいいですわ♪」

みなみ「そうね(微笑)」

トワ「海が好きなんて やっぱり海のプリンセスですわね(笑)」

みなみが来たのは夢ヶ浜の海です。

みなみ「私は小さい頃から海と共にそだったから 海は私にとって大切な場所なの。それに海を見ていると友だちやお兄様の事を思い出せるから・・・」

トワ「ごめんなさい!!」

みなみ「トワ!? 」

突然謝るトワにびっくりするみなみ

トワ「あなたの大切な人達や海を汚してしまった事・・・本当に申し訳ありません!!」

みなみ「あの時の事ならもういいのよ!!さ、顔を上げて」

トワ「みなみ・・・」

みなみ「私はお兄様のように立派な人になりたい・・・そしてこの海を 海藤グループを守っていきたい・・・そう思っているわ」

遠くを眺めながら語るみなみ。

トワ「それが・・・みなみの夢ですか?」

みなみ「そうね。」

トワ「わたくしの夢は勿論グランプリンセスですわ! そしてホープキングダムを取り戻し、いつかまたお兄様とバイオリンの演奏をするのです・・・」

みなみ「その夢を叶える為に これからも頑張っていきましょう♪」

トワ「勿論ですわ♪そう言えば みなみもバイオリンをやっているとはるかから聞きました 今度是非聞いてみたいですわ」

みなみ「トワには一度聞いてほしいと思っていたの♪ 私もトワの演奏を聞きたいわ♪」

トワ「そうですわ!はるかも混ぜて三人でバイオリンを弾きましょう♪」

みなみ「それは面白そうね(笑)」

二人は楽しそうに話していました。

みなみ「そろそろ帰りましょうか」

楽しい時間はあっという間に過ぎ、二人は帰路を進んでいました。トワは少し残念そうです。

トワ「もう終わりなんて残念です。今度また みんなで来たいですわ」

みなみ「そうね(微笑)」

きらら「おーい!トワトワ みなみーん!」

仕事を終えたきららがやって来ました。

みなみ「あら、きらら。仕事の帰り?」

きらら「うん。それより、二人共なんか楽しそうだね♪すっかり仲良しって感じ♪♪トワトワが超笑顔になるなんて やるじゃんみなみん(笑)これははるはるが嫉妬するレベル」

みなみ「大袈裟よ(苦笑)」

トワ「今日はとっても素敵な1日でしたわ♪でもやっぱりみんなと一緒に行きたいです」

きらら「よーし!次こそははるはるもゆいゆいも一緒に楽しもうね♪ このきらら様がトワトワを完ぺきにコーディネートしてあげる♪♪」

トワ「それは楽しみですわ(笑)」

みなみ「あらあら(微笑)」

そして三人は寮に帰って来ました。

ふたりのプリンセス おしまい。