『エピローグ』/Mitchell&Carroll




 後日、「先日は御世話になりました」と、うさぎたちの仲間だという四人が、あらためてそれぞれの町を訪れた。どうやらラブは、その内の一人の、長身で色黒の女性に、憧れを抱いたようである。
胸の前で手を繋ぎ、瞳を輝かせて、その憧れを語るのであった。
「はぁー、ステキだったな、せつなさん!スラッとしてて色黒で、頭も良さそうで……ね、せつな!」
「そ、そうね……」
複雑な表情で答えるのは……せつなである。
「せつなさん、赤ちゃん育てたことあるって言ってたよね!シフォンの子育ての参考になるかも
 しれないから、聞いてみたいな~!そーだ、今度、家に招待して、ハンバーグご馳走しちゃおう!
 好き嫌いとかあるのかな~?ね、せつな!」
「……そうね」
「せつなさんは大学生って言ってたけど、もっと永く生きてる感じがするんだよね~!
 色んなコト知ってると思うんだー!あんなコトとか、こんなコトとか……ステキ!
 それがせ・つ・な・さん!ね、せつな!」
「もういい!!ラブの馬鹿!!」
「エッ、待ってよ~、せつな~!……涙?」
ラブの部屋から走り去ったせつな。彼女が向かった先、そこは――

「どうすれば、冥王さんみたいな、素敵な女性になれますか?」
せつなはアカルンの力でテレポートしてせつなのもとに赴き、直直に教えを乞うことにしたのである。
せつなは天文台の施設の中で何かを研究中だったのだが、ちょうど休憩時間に入ったところのようで、
グッドタイミングであった。せつなはひとまず、せつなをソファへ腰掛けるように勧める。そして、
アカデミックな部屋に合うような合わないような、甘くて渋い香りをなびかせて運んで来た。
二人でその緑茶を啜りながら、ホッと一息ついたところで、せつなはその問いに答える。
「んー、そうね。しいて言うなら、“忍耐”かしら」
「忍耐……」
「そう。大切なものを守るため……そう想えば、何千年だって、何万年だって、耐えられるのよ」

 ラブのもとへ戻ったせつなは、今しがた教わってきた内容をラブに報告する。
「ラブ……あたし、もっと忍耐強くなれるように、精一杯頑張るわ!」
「うんうん、夫婦生活で大切なのは忍耐って、よく聞くもんね!」
 その後、二人は円満に暮らしたそうである。

 おわり。