【 スローリー・スローリー 】3




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 いざ祈里の浴衣や下着を脱がそうとすると、二人に被さっている掛け布団が意外と邪魔。腕の動きに制限を受ける。とはいえ、二人の体温がこもった空間のムードは捨てがたい。ゆうこと祈里の意見が一致する。
「わたしと祈里ちゃんのヒミツの場所だね」
「今からゆうこちゃんと、すっごいヒミツを作るんだって思うと、胸が壊れそうなぐらいドキドキする」
 祈里が微笑む顔を上気させていた。同性にも通用するほどの可愛らしい魅力が、そこにはあった。ゆうこは我慢できなくて、まだ浴衣を脱がし終えてもいないのに、彼女のカラダに手を伸ばしてしまう。
「こらっ、つまみ食いダメっ」
 祈里のかわいい声で叱られてしまった。
 ・・・怒られたのに、なぜか、ゆうこの身体の奥が『キュンっ』と反応する。

 掛け布団の下で、お互いに生まれたままの姿を晒しあう。予想していた恥ずかしさと違って、むしろ照れ臭い感じだ。普通に女の子同士だからだろうか。
 ゆうこも祈里も、中学生にしてはカラダの育ち具合が良いほうだ。胸の盛り上がりは乳房としてのカタチを備え、臀部から太ももにかけては大人びた曲線を他の少女たちよりも濃く匂わせて。
 まろやかな双乳の肉感にも、尻に付いた脂肪の量感にも、まだ性的な色気は染み付いていない。少女たちの裸体は思春期の瑞々しさに溢れて、いやらしさよりも健康的な魅力のほうが目立つ。
 ゆうこはよく食べる分、しっかりとジョギングでカロリーを消費しているため、ウエストに無駄な肉は付いていない。白くてモチモチの肌と、二の腕の少しぷにっとした感じが、彼女の裸身に柔らかそうなイメージを与えている。
 祈里は、ダンスで日々磨き上げてきた肢体の持ち主だ。ただ、こうやってハダカになってしまうと、リズムに躍動するしなやかな筋肉を秘めた身体よりも、中学生にしては少々ふくよかなバストのほうが主役になってしまうのが残念なところ。

「ねえ、ゆうこちゃん、胸に栄養が行かない食事の取り方って知らない?」
「・・・逆に、祈里ちゃんが普段どんな食事してるか知りたいぐらい」
 そういえば皆で温泉に入った時、祈里が恥ずかしそうに自分の胸を気にしていたのを、ゆうこは思い出した。
(ご立派なんですけどねぇ)
 心の中で、こっそりとつぶやく。
 掛け布団の重さを背に受けながら、祈里の裸体のまたいで、両手両ひざで姿勢を支える。
「祈里ちゃん、こわくない?」
 ゆうこが優しくたずねると、はにかみながらコクンと祈里がうなずく。
「うん。ゆうこちゃんとなら平気だよ」
 小さくモジモジとしている祈里の、その全てが可愛く見える。それに加えて、この覆い被さるような体勢が、ゆうこの興奮を高めている。 ――― だが、さすがのゆうこもハダカの女の子をどういただいていいか分からない。

「ゆうこちゃん・・・」
 さわっ・・・。
 わき腹に感じたくすぐったさ。祈里の右手の感触だ。それが、腰の後ろへと回り込んできた。
「わたしね、もう準備出来てるんだよ」
 ――― やだっ、そこ、お尻。
 ゆうこの顔に、わずかな羞恥の色が生まれた。両眉を『ハ』の字にして、困ったように微笑む表情は、いたずらな子供にお尻を触られてしまったお姉さんみたいだ。つまり、まだ心の中でクスクス笑える余裕はある。
(もおっ・・・)
 尻肉のやわらかな丸みを優しく撫でてくる手の平。くすぐったいけれど平気だ。もう一方の手も背中に這ってきた。ここで微妙にカラダをくねらせてみたのは、わざと。祈里をもっといやらしい気分にさせたいから。
「祈里ちゃんが、本当に準備出来てるか、今から確かめてもいい?」
 くちびるを近づけてささやく声は、祈里への挑発を含んでいた。祈里は耳がくすぐったくなったのか、「ふふっ」と笑ってゆうこの背中を抱き寄せる。そして、甘いささやきを返してきた。
「じゃあ、わたしはゆうこちゃんが準備出来てるか、確かめてあげる」
 ただでさえ近かったカラダの距離が近づいたため、二人そろって同級生よりも発育のいい胸は完全にくっついてしまっている。敏感な先っぽがやわらかな肌に触れ、ムズムズとこそばゆい。
 ――― その感覚は、少女たちの全身に淫らな熱を伴って伝染してゆく。

 祈里の肩に顔を預けながら、布団に着いていた右手を彼女の下半身へ ――― 。
 ほぼ同時に、またぐ姿勢のため大きく開かれた両太ももの間へ、祈里の右手が ――― 。

 生まれて初めて他人の股間をいじる指先が、濡れた肉の軟らかさに触れた。ヌメッ・・・とした感触。祈里の分泌した体液。ゆうこの胸の奥がズキン・・・と痺れる。きっと今、心臓には官能のイバラが巻きついている。脈打つたび、淫らな棘が食い込んでくる。
(祈里・・・ちゃん・・・・・・)
 彼女の指もまた、ゆうこの熱くとろけた部分に届いている。ヌルヌルした粘蜜の中で動く指先が、ゆうこのいやらしい部分のカタチを確かめようとしている。
 ――― ぞくっ。
 自分の性器を、他人の指先に『見られてしまう』という恥辱。
 ・・・と、同時に興奮。
「あ゛・・・ああ・・・祈里ちゃんっ・・・」
 声を震わすくちびるが、祈里の肩に ――― そのやわらかな肌に触れる。彼女の肩の丸みに沿って、愛しさを込めてすべらせる。
 今度は祈里が声を震わせる番だった。
「あ゛ぁっ・・・、あんっ、くすぐったいよぉ・・・」
 甘ったるい声音に、ゆうこの性的な感情が、ぞくりっ・・・、と刺激される。
 くちびるを彼女の肩に乗せたまま、指先を熱くぬめらせつつ軟らかな粘膜をまさぐる。山吹祈里という少女の『奥』への入り口を見つけたくて。
 「あぁっ」と、祈里がなまめかしい声を上げ、腰をひくつかせた。その反応には、恥部のくすぐったさだけではなく、もっと別の、恥じらいのようなものが強く含まれていた。
 祈里の左手が、ゆうこの頭を抱く。そして何度も何度も、髪に強引に手櫛を通すみたいに撫でてくる。理性よりも深い場所にある感情が、大森ゆうこという少女を欲しがっているのだろう。
「・・・いいよ、ゆうこちゃんになら・・・・・・指、入れられても」
 まるで愛の告白。
 この言葉だけで、足腰が溶けてしまう。姿勢を支えていられなくて、ぺたんと祈里の裸身にくっつく感じでカラダ全体を彼女に預ける。
「だめだよ、祈里ちゃん、そんなコト言われたら・・・・・・うれしくてカラダにチカラ入んない」
「ふふっ。でもね、わたし、ちゃんとゆうこちゃんを『初めての相手』にしたいの」
 祈里の指が、濡れそぼった恥肉をいやらしく撫でさする。ゆうこの興奮を昂らせて、淫らな気持ちに導こうとしている。まだあどけないとも言える指使いだが、それでも精一杯ゆうこを快楽に酔わそうと頑張っている。それが愛おしくて、腰の奥のほうに、ぶるっ・・・と震えが来た。
「だめっ・・・祈里ちゃん」
「ん・・・、ここがいいの、ゆうこちゃん?」
「ちがっ・・・、あっ、だめ・・・あっ、あぁっ・・・あっ」
 ゆうこにはもう、最初のように心の中で笑える余裕なんてない。とても敏感になっている性器をいじられる快感に翻弄されるだけの、ただの女子中学生だ。
「やだっ、あっ、祈里ちゃん、そんなにいっぱい・・・さわっちゃ・・・、わたし・・・あはぁっ」
「かわいいね、ゆうこちゃん・・・、わたしがもっと丁寧に可愛がってあげる」
 祈里のくちびるが、熱くゆうこの髪に触れてきた。そのくちづけを感じた瞬間、ゆうこが、びくんっ、と白い裸身を震わせた。祈里の肩に興奮の喘ぎをこぼし、彼女の肌に自分のカラダを強く押し付ける。
 祈里に可愛がってもらえると思うだけで、秘所の処女肉が、じゅんっ・・、と熱く潤って、たまらなくなってしまう。