あの海から始まる物語(外伝):episode.0
クリスマスパーティーの夜。4人でラブの家にお泊まりして、楽しい夜を過ごす―――はずだった。
「なんだか…さっきからお腹が痛くて…」
パーティーも佳境に入った頃、急にブッキーが腹痛を訴え出した。
「ブッキー大丈夫?」
「すごく痛そう…」
「お母さんに何か薬もらってこようか?」
ブッキーを心配して、皆が口々に声をかける。
「平気…冬になったらよくあるの。おうちにある置き薬を飲んで、暖かくして寝てれば明日には治るから。タイミング悪くてごめんなさい…」
時折波のように襲い掛かる痛みを堪えながら、ブッキーが謝る。
そんな彼女を見るに見かねたのか、アカルンでブッキーを送って来ていい?とせつなが言い出した。
「それもそうね。外は寒くて暗いし、第一、お腹が痛いんじゃ、歩けないし」
アタシが賛成し、ラブも、うんうんそうしなよ、と続ける。
ブッキーは、せつなちゃんに悪いよ、と何度も断ったのだが、せつなは断固として聴き入れない。
ようやくブッキーが折れる形になり、家まで送ってもらうことになった。
「みんなごめんなさい、またね、ありがとう…」
ブッキーは弱々しく微笑い、せつなに抱えられるようにして、赤い光に包まれ帰っていった。
しばらくはタルトやシフォンを交えて、おしゃべりに花を咲かせながらせつなを待っていた。
けれど、眠くなったシフォンとタルトがせつなの部屋で就寝した後も、せつなは戻って来なかった。
「ちょっと遅すぎない?」
「そうだよね、せつなに電話してみる」
ラブがリンクルンを取り出した時、短いメロディーが鳴り、メールが来たことを告げた。
「せつなからだ。『ブッキーの御両親が明日まで不在で、一人にしておけないから泊まります』…だって。せつならしいや」
メールを見て安心したのだろう、ラブはアタシを見て笑顔になった。
ドキン
ラブの笑顔を見て、急に胸が音を立てた。
アタシ…この笑顔に弱いのよね。
そういえば、ふたりっきりになっちゃったんだ。普段はせつなやブッキーがいるから、意識せずラブに自然に接することが出来るけれど、ふたりっきりって実はあんまり経験ないのよね…。
そう意識し始めると、さっきまでは普通に打っていたはずの心臓が、どんどん速度を速めてく。
「どうしたの美希たん、顔赤いよ?」
「だ、暖房効かせすぎかな~ハハ」
駄目だ。声が上擦ってしまう。美希のバカ!これじゃ、アタシがラブを意識していることがバレバレじゃないの!
「そうだ、お風呂入ろうよ」
突然のラブの爆弾発言。
「お風呂!?」
……ゴクリ。やだ、生唾って本当に出るんだ。
「ら、ラブが先に入りなさいよ」
心にもないことを言うアタシに、ラブが唇を尖らせる。
「え~~!?折角お泊まりなんだし、一緒に入ろうよ~」
「し、仕方ないわね…」
うっしゃあっ!テーブルの下で小さくガッツポーズをしたのは言うまでもなく。
ラブの家の脱衣所、懐かしい。泥んこ遊びした後、よくあゆみさんに入れてもらったっけ…。
感慨にふけっているアタシをよそ目に、ラブはさっさと衣服を脱いでゆく。
「美希たん遅いぞ!先入っとくよ~」
ガラガラガラ。
引き戸を引き、ラブが浴室内へ。しまったー。感慨にふけってたばっかりに、ラブの裸体見逃した。じっくり拝む又とないチャンスだったのに…。
だけど、キュッと引き締まった桃尻だけは、確かにこの目に焼き付けたわ!
「♪♪♪~♪~美希ぃ、まだぁ~?」
鼻歌を歌いながら、ラブがアタシを呼び捨てる。
無意識なんだろうけど、あれにもアタシ、弱いのよね…。
「待ってて、今脱いでるから…」
きゃあ!何このセリフ!まるで恋人同士が一緒にお風呂する時みたいじゃないの!
「お…お邪魔します…」
身体の前に隠すようにタオルを垂らして浴室に入ってゆくと、ラブは湯舟に浸かり、前のめりになって浴槽にもたれていた。
!!!
ち…ち…乳房が…浴槽に乗っかってる…?。
「どしたの?」
「ラブ…アンタ…胸、おっきくなってない?」
「あー、これ~?気づいた?最近なんか重いと思ったらさ~こんなになっちゃってた」
ラブが両手で胸を持ち上げ、ユサユサと揺らして見せた。ラブの胸の動きに合わせて、ぱしゃぱしゃと湯が波立った。
「にゃは~」
照れ臭そうに笑うラブ。か…可愛い。
ラブを見つめるアタシの鼻の下は自然と伸びて、なんだかタラーっと温かい液体の感触が…。
「美希たん!は…鼻血が」
ウッソー!やだアタシったら…。これじゃ、ただの変態じゃないの!
「大丈夫?」
「平気平気!ちょっと湯あたりしちゃっただけよ…」
「ヘンな美希たん!まだお湯には浸かってないじゃん」
「そ、そうとも言うわね」
アタシは知らんぷりして脱衣所に戻り、大急ぎでティッシュを鼻に詰めると、改めて浴室に入り、かけ湯をして湯舟に入る。
ザザ…ザザン
お湯がこぼれ落ち、浴槽の中でアタシとラブは向かい合う。
「美希たんはあんまり成長してないね」
「うっさいわね!ほっといてよ」
どーせアタシはブッキーやラブに比べたらペッタンコですよ…。せつなもラブ以上にはありそう。クローバー貧乳コンテストがあったなら、間違いなくアタシが優勝するわね。
…だけど、ホントにおっきいわ、ラブのおっぱい。
見ないようにしていても、つい視線がそちらに向いてしまう。
ふっくらとハリのある丸みを帯びた部分。将来は赤ちゃんのためのお乳を出す器官。
授乳する母と子はとても神聖に見えるのに、ラブのおっぱいを見てると、どうしてこんなにいやらしい気持ちになるのかな…。
要するに、アタシがいやらしい目で見てるからなんだけど。
ちら。ちら。お湯に透けるラブのピンク色の乳首―――ちょっとだけさわってみたい。
そんなアタシの心をラブは読めるのだろうか。それともアタシの感情が顔に出てるんだろうか。ニマニマ笑ってラブが言った。
「さわりたい?」
「うんさわりたい…って、ええええっ!?」
「いいよ、美希たんなら」
アタシならいいって、どういう意味?ドキドキする…。アタシ、勘違いしちゃうよ。
「いいって言うけど、そんな簡単にさわらせていいの?」
「だってさわりたいんでしょ?……それに、あたしも…美希にさわって欲しいし」
上目使いで、恥ずかしそうにラブがこっちを見る。
アタシは小悪魔ラブの誘惑に…負けた。
「ラブのお願いなら、聞いてあげなきゃね。―――ここらへん?」
一番尖ってる先っちょをツンツン、と指でつつく。
「はあっ…」
悩ましげな声を出すラブ。もっと聞きたくて、アタシは親指と人差し指で摘んでみる。
ふにふに…
柔らかかった先っちょがだんだん硬くなってくる。喘ぎながら唇が半開きになり、陶酔したような顔のラブ。
やだ、何だろう。この気持ち。
もっともっと、ラブを喜ばせたい。もっともっと、ラブに触れたい。
アタシはラブの後ろに周り込み、後ろからラブを抱え込むように座り直した。
「もっとさわっても…いいでしょ?」
言いながら、すでにアタシの両手はラブの胸をさわさわと揉みはじめていた。
「あっ…んんっ…ふぁ…み、きぃ…」
ちょうどいい大きさに成長した乳房を掌で優しく揉みほぐしながら、指で突起を摘みこね回す。
アタシが刺激する度にラブが甘い声で応えるから、刺激はどんどんエスカレートする。
左手はそのままに、右手をそろそろと下ろす。ラブの薄い茂みの中は、お湯の中でもわかるくらい、熱いぬめりで満ちていた。
「ラブ…胸だけでこんなに濡らしちゃって…どうして?」
「だ…って…あっ…美希に…ふぅっ…ずっと前から、こう…されたかっ…たんだも…んっ」
息も絶え絶えに言いながら、ラブが振り向き口づけてきた。
ラブもアタシを想ってくれてた…!アタシは嬉しくてたまらなくなり、めちゃくちゃにキスをする。舌を入れて舐めまわし、ラブの舌を強く吸った。
口づけの間にも、指で茂みを探索する。敏感なトコを探り当て、くりくりと左右に揺すってみる。
「あああんっ」
びっくりするくらいの大声を出すラブに、アタシは思わず左手で口を塞ぐ。
「シッ、あゆみさん達に聞かれちゃうわよ。声出しちゃダメ」
ラブはうんうんと頷く。瞳には涙をたくさん溜めている。アタシの腕の中で乱れているラブが、とても愛しい。
静かになったラブの秘裂を、再び弄る。
指の腹を使い、淫核を優しく押し潰すと、ラブが声を出さずに吐息だけをもらした。
少しずつ吐息が早くなっていく。ラブが感じてるのを見ながらアタシも感じていく。硬くなった乳首が、ラブの背中に当たり、自然と擦りつける格好になっている。
きっとアタシの大事な部分も、ラブのように熱くなって今にも蕩けそうになっているだろう。
「――――っ!」
パシャッと湯が跳ねる。突然ラブが脚をピン!と伸ばしたのだ。そのまま脚が細かく震える。イッてしまったのだ。
ラブが果てた後も、彼女の脚の間からは愛液がとどまることなく溢れ出していく。
「はあっ…はあっ…」
ぐったりとアタシにしな垂れかかるラブの首すじや耳たぶに口づけながら、アタシは言った。
「すっごく可愛いかったわよラブ…」
「あたし…嬉しかった。美希とこうなれるなんて、夢みたい。けど…あたしだけ気持ち良くなってごめん。今度はあたしが美希に…してあげたいな」
振り向きながら恥ずかしそうに微笑むラブ。
「ありがとう…じゃ、続きはラブの部屋でじっくりと…ね?」
狭い湯舟の中での口づけ。最高。ああ…頭がぼーっとする。本当に湯あたりしそうだわ…。
「美希たん!反対側からも鼻血が!」
了
最終更新:2013年02月12日 14:24