ギフメネ話

【登場キャラ(敬称略)】
メネギフト真島 正路

ミナカミさんが呟かれていた設定に盛大に乗っかってます。(以下ツイート拝借)
  • ギフトは基本惚れっぽいしメネちゃん(E:解毒剤)とセフレになったら割と早い段階で惚れてそう。
  • しかし好意が全く態度に出ない(出てもセックル中にキスする頻度が心なしか増える程度)のでメネちゃんからはセフレ扱いのまま一切進展しない
  • そんな状態でもしメネちゃんが正路さんと契約したらメネちゃんは正路さんとイチャラブするしセフレも解消される
  • 以前ほど絡む事は無くなったけど粘着気質だし好意は多分消えない。やっぱり態度にも出ないけど。

あと自分で出したこの辺のネタに乗っかってます。
  • ナサニエルさんのネイルがファッソンなのか呪術的意味がある物なのか定かでは無いけど、メネが「その爪に塗ってるの何ですかぁ?」とネイルに興味もって「マニキュアよ。アナタもやってみる?」と塗って貰うのとか可愛い(趣味)



「ギフト、ちょっと手を貸してくださぁい」
 真島正路の寝室にいるギフトに、メネはそう声をかけた。自分の家であるかのようにすっかり寛いでいるギフトは、正路のベッドに腰かけながら奇抜な色使いとポーズが特徴的な表紙の漫画をまた読んでいた。そんなにこの漫画は面白いのだろうか。
「おやメネ嬢、何か小生の手を借りなければならない様な事態でも?」
 そう言って、立ち上がり掛けたギフトをメネは両手で留めた。
「あ、そういう意味じゃなくて~…片手で良いんで、手を出してくださぁい」
「ふむ?」

「何ですかな、それは」
 メネが懐から出した幾つかの小瓶を見ながら、ギフトが聞いてきた。透明な瓶の中には、色鮮やかな液体が詰まっている。
「マニキュアって言うもので、この間ナサニエルに貰いましたぁ。爪に塗る、人間女性のお洒落だそうですぅ!」
「ああ。そう言えば、確かにかのじ…彼は指先に何やら塗っていらっしゃいましたね」
 会話をしながら、メネはマニキュアの蓋を開け、蓋についた小さな刷毛を中の液体に浸す。そうしてギフトの爪にそれを塗ろうとしたが、ハゲワシに似た手はひょいと逃げた。
「…が、それはともかく、それを何故小生に塗ろうとしてるんです」
「これ、結構綺麗に塗るの難しいんですよぉ。ギフトの爪は大きいし練習には持ってこいかなぁって!だから暫く手を貸してくださぁい」
「…成る程、小生は実験台で御座いますか」
「ダメ?」
 以前もした様にメネが小首を傾げて微笑むと、ギフトは溜め息を一つ吐いた。
「小生がこの漫画を読み終わる間でしたら良いでしょう」

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 ギフトのハゲワシに似た手を左手で軽く押さえ、右手でマニキュアを丁寧に塗る。瓶の中に細い刷毛を浸け、反った黒い爪に少しずつ塗布していく。色は深い紫にした。元々のギフトの爪の黒色が少し透け、夜の様な色合いになった。悪魔らしくて良いだろう。
 メネの玩具にされているギフトは片手で器用に漫画のページを捲っていた。辺りにはマニキュアの薬物染みた臭いが充満している。その臭いに気が付いたのか、ギフトが視線を上げた。
「随分良い香りで御座いますね」
「…そうですかぁ? ツンとして、メネはあんまり好きじゃないなぁ~…」
 ギフトが良い香りと言う事は、きっと毒物に近い物なのだろう。そんな物を人間は好んでお洒落として使うのか。人間って面白い生き物ですねぇ、と思いながらメネは残りの爪にも黙々とマニキュアをつけていった。

「わぁい、出来ましたぁ~!」
 メネの感嘆の声に、ギフトは漫画を読むのを止め、綺麗にマニキュアが塗られた自分の爪を少し物珍しそうに見ていた。ギフトの長い爪は、蛍光灯の光に反射してろてろと光っている。マニキュアはダマも無く、均一に上手く塗れている。自分で塗ったマニキュアの出来に満足し、メネはうんうんと頷いた。
「なかなか綺麗に塗れているでは御座いませんか」
「ギフトもそう思いますぅ? はい。じゃあ、今度はもう片方の手もくださぁい」
 そう言ってギフトの右手に手を伸ばすと、ギフトの手はまたもやメネが掴む前にひょいっと離れた。むう、とギフトをねめつけると、ギフトはにんまりと笑って言った。
「どうやら、このマニキュアとやらは乾くまで時間が掛かる様子。両手が塞がってしまったら本が読めなくなってしまいますので」
「…じゃあ仕方ないですねぇ。まあ良いですぅ。ギフト、ありがとうございましたぁ~!」
 ギフトの頬に礼代わりにキスを落とし、メネはぱたぱたと寝室から出て行った。今度は自分の爪を塗る番だ。

 練習の甲斐があってか、自分の爪にもマニキュアを上手く塗ることが出来、メネは大層気分が良かった。色は迷ったが、黒にした。ナサニエルと揃いの色だ。慣れ親しんだ正路のリビングのコタツに入りながら、うきうきと自分の爪を眺めていると、リビングにやってきたギフトが声をかけてきた。漫画はもう読み終わったのだろうか。
「おや、黒で御座いますか」
「黒で御座いまぁす」
 ギフトの口ぶりを真似しながら、綺麗に塗れた爪をひけらかす。そう言えば、黒い爪はギフトとも揃いだった。そんな事を思っていると、奥で書類を整理していたらしい正路がこちらを見た。
「何だ、お前ら。下着の話か」
「ご主人様ったらデリカシーないんだからぁ~! あ、でも、どうしてもメネの下着の色知りたいならぁ、ベッドの中で教えてあげちゃいますよぅ!」
 そう言っていつも通り正路にべたべたとくっ付こうとしたメネの額目掛けて、分厚い六法全書が飛んできたのは言うまでもない。