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''正路BADENDのIF展開1※BL注意'' ※[[正路BADEND妄想1/二十日]]から派生したIF展開。 ※[[正路BADENDのIF展開1※BL注意/にわとりとり]]の続き。 【登場キャラ(敬称略)】 [[フェイツ]]、[[真島 正路]]、[[フェネキッス]] ---- 左手を自身の口元に近づける。 手首の一部に引き攣るような痛みがあった。どことも知れぬ野外を手探りで移動するうちに、いつのまにか傷を作っていたらしい。目が見えないというのは全く不便なものだ。そういえば眼鏡もどこかで落としてしまっていた。 舌先で傷を舐める。ぱっくり開いた傷の形、乾いた血の感触はあったが、何の味もしない。確信する。 悪魔ギフトは最後に味覚を奪っていったのだ。 「……真島正路。今一度、問いマス。死して地獄へ落ちマスカ?生きて地獄へ落ちマスカ?」 今目の前に居るであろう、悪魔フェイツが決断を迫る。 弟を悪魔ギフトに明け渡してはいけない。必ず不幸に堕とされる。真島正路は生きて弟を助けるべきだ。悪魔フェイツはそのための力となる、まだ契約は終わっていないのだから。悪魔の言い分はこんな所だ。 もっともな言い分に聞こえるが悪魔の声色は誘うように甘い。 鈍る思考で何を企んでいるか探ろうとして、やめた。 悪魔は信じるに値しない。だが本当に信じられないのは、自分自身の判断力だ。自分の過ちで殺された弟の姿を思い出す。再び弟の鮮血の匂いを嗅いだら、今度こそ自分はどうなってしまうか分からない。 「サア、ご決断ヲ!」 悪魔フェイツが全てを信頼し任せろと語りかけてくる。それも良いかもしれないと、考えてしまう自分が居る。 悪魔ギフトの最善の利用手段は、他人を使って才能を開花させる事ではない。与えられた才能と自らの信念を以って、悪魔のもたらす不幸を乗り越える事だ。弟にはそれが出来ると信じたかった。だがそれは悪魔ギフトを甘く見ているも同然だ。 悪魔に心を許してしまっている。 耐えられず、契約中であるもう一体の悪魔を呼んだ。 「フェネキッス」 「ここに居りますご主人様」 足元でぐちゅ、と音がする。タコの姿をしたフェネキッスが呼び出しに応え現れたのだろう。ああ気色悪い。こんな奴に部屋の雑事を任せていたのだから、やはり自分は正気ではない。 左手を差し出しながら命令する。 「繰り返せ。『正路の痛覚は消える。左手の薬指が根元から切り落とされ、切断面の傷はすぐに塞がる』…繰り返しここまで」 「正路様の痛覚は消える。左手の薬指が根元から切り落とされ、切断面の傷はすぐに塞がる」 手首の傷の痛みがスッと引く。 左手を動かしてみると、中指と小指の間がスカスカしていた。あまり実感はないが左手の薬指を落とす事には成功したようだ。 少しばかりの沈黙を挟み、人型をした方の悪魔が声を上げた。 「…何の…つもり、デスカ?」 「フェイツ。お前にはもう何も食わせてやれない」 視覚と味覚を失ってしまったため、まともな料理はもう作れない。契約書の第3条追記の条件を満たす事は叶わない。これ以上生き長らえて、苦悩や絶望を悪魔の餌とする事も許容し難い。 悪魔の呼吸する音が聞こえてくる。 言葉を失った表情や、吐息の白さすら目に浮かぶ。きっとお前は動揺しているのだろう。 フェイツや他の悪魔達と過ごした数カ月の記憶が、失った視界に信じられない鮮明さで映し出された。自分の中に、悪魔に対する親しみがほんの少しだけ残っている事を実感する。 「悪魔と過ごす日常も悪くない」…確かに抱いたその感情は、未だ暖かな楔となり悪魔と自分を繋ぎ止めていた。 「すまなかったな」 そういえばフェイツを散々小突きまわしてこき使ったものだが、謝罪など一度も口にした事はなかった。 初めて聞かされる言葉にフェイツはどんな顔をしているのだろう。たまに見せた間抜け面を想像し、苦笑する。 こんな情を抱く忌まわしい楔は魂ごと抜いてしまわなければならない。 悪魔フェネキッスに最後の命令を伝えるため、口を開いた。 ---- 以下、ちょっとしたパラレル妄想 最後の命令時にフェイツさんが咄嗟にフェネキッスの口を塞ぎ、正路の自殺を防いだパターン そっと浚って頂き外国で穏やかな生活しつつ精霊工場にして頂いてるかもウヒョー! その場合、意識や記憶はどの程度残っているんだろうか…! 意識や記憶が残っているなら、正路は「悪魔に関わりたくない、もう生きるだけで苦痛」と感じながら「このまま穏やかに暮らしていたい」という誘惑にかられては罪悪感で苦悩したり プライドも何もかも壊れて段々自分を保てなくなっていったり 完全に精神を患ってるよ!やったねたえちゃん! 苦悩がフェイツさんの餌になっていると強く感じたら、また自殺を図る(痛覚がないので躊躇なし) フェネを呼んでどうにかしようとするので、フェイツさんはフェネへしっかり対処するか正路の喉を潰しておくのが良いかも でもフェネは契約完了の旨を正路から直接聞けないため妨害する 「死亡によって契約完了とする」と正路に言わせておけば、じゃあ早く死んで欲しいなーと思いつつフェネは渋々引き下がります ていうか生きてたらギフトさんが見に来てもおかしくない気がする このパターンならフェイツさんの初恋は静かに鎮火し、正路の死後も後を追わずに済むんだろうか… あとキスをはじめとする性的な接触はメネちゃんとの営みを思い出して生理的にダメになるんじゃないか トラウマ克服のためフェイツさん手ずから快楽を覚えさせる展開でも私は一向に構わんッッッッ ---- →[[正路BADENDのIF展開3※BL注意/にわとりとり]]に続く
''正路BADENDのIF展開2※BL注意'' ※[[正路BADEND妄想1/二十日]]から派生したIF展開。 ※[[正路BADENDのIF展開1※BL注意/にわとりとり]]の続き。 【登場キャラ(敬称略)】 [[フェイツ]]、[[真島 正路]]、[[フェネキッス]] ---- 左手を自身の口元に近づける。 手首の一部に引き攣るような痛みがあった。どことも知れぬ野外を手探りで移動するうちに、いつのまにか傷を作っていたらしい。目が見えないというのは全く不便なものだ。そういえば眼鏡もどこかで落としてしまっていた。 舌先で傷を舐める。ぱっくり開いた傷の形、乾いた血の感触はあったが、何の味もしない。確信する。 悪魔ギフトは最後に味覚を奪っていったのだ。 「……真島正路。今一度、問いマス。死して地獄へ落ちマスカ?生きて地獄へ落ちマスカ?」 今目の前に居るであろう、悪魔フェイツが決断を迫る。 弟を悪魔ギフトに明け渡してはいけない。必ず不幸に堕とされる。真島正路は生きて弟を助けるべきだ。悪魔フェイツはそのための力となる、まだ契約は終わっていないのだから。悪魔の言い分はこんな所だ。 もっともな言い分に聞こえるが悪魔の声色は誘うように甘い。 鈍る思考で何を企んでいるか探ろうとして、やめた。 悪魔は信じるに値しない。だが本当に信じられないのは、自分自身の判断力だ。自分の過ちで殺された弟の姿を思い出す。再び弟の鮮血の匂いを嗅いだら、今度こそ自分はどうなってしまうか分からない。 「サア、ご決断ヲ!」 悪魔フェイツが全てを信頼し任せろと語りかけてくる。それも良いかもしれないと、考えてしまう自分が居る。 悪魔ギフトの最善の利用手段は、他人を使って才能を開花させる事ではない。与えられた才能と自らの信念を以って、悪魔のもたらす不幸を乗り越える事だ。弟にはそれが出来ると信じたかった。だがそれは悪魔ギフトを甘く見ているも同然だ。 悪魔に心を許してしまっている。 耐えられず、契約中であるもう一体の悪魔を呼んだ。 「フェネキッス」 「ここに居りますご主人様」 足元でぐちゅ、と音がする。タコの姿をしたフェネキッスが呼び出しに応え現れたのだろう。ああ気色悪い。こんな奴に部屋の雑事を任せていたのだから、やはり自分は正気ではない。 左手を差し出しながら命令する。 「繰り返せ。『正路の痛覚は消える。左手の薬指が根元から切り落とされ、切断面の傷はすぐに塞がる』…繰り返しここまで」 「正路様の痛覚は消える。左手の薬指が根元から切り落とされ、切断面の傷はすぐに塞がる」 手首の傷の痛みがスッと引く。 左手を動かしてみると、中指と小指の間がスカスカしていた。あまり実感はないが左手の薬指を落とす事には成功したようだ。 少しばかりの沈黙を挟み、人型をした方の悪魔が声を上げた。 「…何の…つもり、デスカ?」 「フェイツ。お前にはもう何も食わせてやれない」 視覚と味覚を失ってしまったため、まともな料理はもう作れない。契約書の第3条追記の条件を満たす事は叶わない。これ以上生き長らえて、苦悩や絶望を悪魔の餌とする事も許容し難い。 悪魔の呼吸する音が聞こえてくる。 言葉を失った表情や、吐息の白さすら目に浮かぶ。きっとお前は動揺しているのだろう。 フェイツや他の悪魔達と過ごした数カ月の記憶が、失った視界に信じられない鮮明さで映し出された。自分の中に、悪魔に対する親しみがほんの少しだけ残っている事を実感する。 「悪魔と過ごす日常も悪くない」…確かに抱いたその感情は、未だ暖かな楔となり悪魔と自分を繋ぎ止めていた。 「すまなかったな」 そういえばフェイツを散々小突きまわしてこき使ったものだが、謝罪など一度も口にした事はなかった。 初めて聞かされる言葉にフェイツはどんな顔をしているのだろう。たまに見せた間抜け面を想像し、苦笑する。 こんな情を抱く忌まわしい楔は魂ごと抜いてしまわなければならない。 悪魔フェネキッスに最後の命令を伝えるため、口を開いた。 ---- 以下、ちょっとしたパラレル妄想 最後の命令時にフェイツさんが咄嗟にフェネキッスの口を塞ぎ、正路の自殺を防いだパターン そっと浚って頂き外国で穏やかな生活しつつ精霊工場にして頂いてるかもウヒョー! その場合、意識や記憶はどの程度残っているんだろうか…! 意識や記憶が残っているなら、正路は「悪魔に関わりたくない、もう生きるだけで苦痛」と感じながら「このまま穏やかに暮らしていたい」という誘惑にかられては罪悪感で苦悩したり プライドも何もかも壊れて段々自分を保てなくなっていったり 完全に精神を患ってるよ!やったねたえちゃん! 苦悩がフェイツさんの餌になっていると強く感じたら、また自殺を図る(痛覚がないので躊躇なし) フェネを呼んでどうにかしようとするので、フェイツさんはフェネへしっかり対処するか正路の喉を潰しておくのが良いかも でもフェネは契約完了の旨を正路から直接聞けないため妨害する 「死亡によって契約完了とする」と正路に言わせておけば、じゃあ早く死んで欲しいなーと思いつつフェネは渋々引き下がります ていうか生きてたらギフトさんが見に来てもおかしくない気がする このパターンならフェイツさんの初恋は静かに鎮火し、正路の死後も後を追わずに済むんだろうか… あとキスをはじめとする性的な接触はメネちゃんとの営みを思い出して生理的にダメになるんじゃないか トラウマ克服のためフェイツさん手ずから快楽を覚えさせる展開でも私は一向に構わんッッッッ ---- →[[正路BADENDのIF展開3※BL注意/にわとりとり]]に続く

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